MBA受験体験記 S.T (Full-Time MBA 2017, コンサル, 私費)

以前からアジアMBAに興味があったため、妻の転勤を好機ととらえ、香港でMBAを取得することにしました。通常、MBA準備は1年(長ければもっと)ほどかけてじっくりと取り組むものだと思いますが、「選択と集中」をテコに、オファー獲得することも十分可能です。

はじめに:香港転居でMBA受験を決意

妻の海外転勤(香港)に伴い、私が会社を辞め一家で香港に転居。(3歳の娘あり)以前からアジアMBAに興味があったため、妻の転勤を好機ととらえ、香港でMBAを取得することにしました。そう多くは無いパターンだと思いますが、イレギュラーケースなぶん、かえって皆さんの参考になる部分もあるかと思います。少しでもお役に立てれば幸いです。

プロフィール:コンサルティング分野からのMBA

ハンドルネーム:S.T.
属性:30歳(受験時)・私費・法学部
職務経験:外資系コンサルティング会社
海外経験:なし

出願結果:HKUST MBAのみ受験

合格 :香港科技大学(奨学金あり)
不合格 :なし

最終スコア:IELTSとGMAT

準備開始が遅かったので、IELTSとGMATは必要最低限の注力に留め、エッセイ、インタビュー準備、そもそもの英語力向上に時間を充てました。したがい、IELTS・GMATともに合格ラインすれすれのところだと思います。

出願スケジュール概要

学校選定:香港MBA3校にQS World MBA Tourで話を聞く

10月、妻の転勤辞令をきっかけに、MBA取得を決意。まずQS World MBA Tourに参加。その場に、香港三大学(香港大学、香港中文大学、そして香港科技大学)がそろっており、三校それぞれの関係者に話を聞きました。この時点で香港科技大学に一番興味を持ったため、それ以降、同校のアドミッションと小まめに連絡を取るようにしました。準備期間が短かった上に、途中で妻が単身で先行赴任したため仕事・家事育児・出願準備を並行して進めることに。

したがい、極限まで効率良く物事を進める必要があり、不明なことはアドミッションにどんどんメールで質問。また、出願準備のスケジュールや、自身のキャリアプランなどを1枚紙にまとめてキャンパスビジット時にプレゼンするなど、自身の熱意が先方に伝わるよう心がけました。

ちなみに、出願〆切の数週間前まで、香港中文大学との併願を迷いました。最終3rdラウンドでの出願だったため、単願は非常にリスクの高い選択肢でしたが、最後は自身の直感を信じ、HKUSTのみに出願しました。

エッセイ:IT×コンサルティングのバックグラウンドにマネジメント

私が出願した年は、設問が2題でした。前年までは7題ほど課されており、これとかなり差があったため、まずはその理由はアドミッションに問いました。いわく「実際に出願者にインタビューし、直接話を聞くことにした」と。上記の話を踏まえ、与えられた2題に素直に回答しました。私の場合、IT×コンサルティングというバックグランドに加え、マネジメントやクライアント折衝等の経験が多くあったため、実例を交えて規定文字数(500word/題)内に収まるようまとめました。なお、Essayの添削は専門の予備校(カウンセラー)にお願いしました。

推薦状:会社上司に依頼

会社の上司2名(ともに帰国子女)にお願いしました。レジュメ、エッセイの内容と整合するように留意しつつまず私のほうから「どういう内容を書いてほしいのか」を伝え、そのうえで上司にゼロから書き起こしてもらいました。

インタビュー準備:オンライン英会話などで地道に練習

先に述べたとおり、今年からEssayの出題数が削減されたため、削減部分に含まれていた質問については、聞かれることを前提に準備しました。それ以外は、仕事の経験や将来のビジョンなどを流暢な英語で話せるよう、オンライン英会話や、独り言などで地道に練習しました。

試験準備:IELTSとGMATともに必要最低限で挑む

IELTS・GMATともに必要最低限の準備のみです。それぞれ一冊ずつ本を買って、独学で臨みました。特段、予備校などには通っていません。

インタビュー本番:アドミッションとオンキャンパス、Skypeでも実施

計2回実施しました。1回目は、アドミッションのリードとキャンパスで実施。2回目は、Skypeで在校生と実施。質問はオーソドックスなものがほとんどでした。1回目は、職務経歴・志望動機・卒業後の進路など。2回目は、インタビューというよりは在校生とのカジュアルなQAセッションでした。(おそらく、英語でのコミュニケーション力をチェックしていたのだろうと思います。)

キャンパスビジット:MBA公開授業に参加

計2回行いました。1回目は、個人的にアドミッションにアポイントを取り、往訪。2回目は、MBAの公開授業が行われたため、それに参加。

最後に:MBA準備は選択と集中

準備期間が短く、全般的に駆け足でした。(5か月)そのため、捨てることは捨てる、注力するところは注力する、濃淡がハッキリしたアプローチを取りました。通常、MBA準備は1年(長ければもっと)ほどかけてじっくりと取り組むものだと思いますが、「選択と集中」をテコに、オファー獲得することも十分可能です。なお、私のように海外経験の無い方は、目先の受験勉強に囚われることなく、留学後を見据えてそもそもの英語力(特に英会話力)を向上させると良いと思います。