MBA受験体験記 S.N (Full-Time MBA 2020, IT, 私費)

プロフィール

ハンドルネーム:S.N
属性:27歳(受験時)、私費、出身学部(理工学部、大学院理工学研究科)、性別(男)
職務経験:外資ソフトウェア(3年)
海外経験:約2週間の出張を数回程度
出願校:HKUST、HKU、CUHK
出願結果:HKUST(合格)、HKU(合格)、CUHK(合格)
GPA:学部 3.43、大学院 3.91
IELTS:6.5
GRE:308 (Q:162、V:146)

Why MBA

これまでの人生経験を踏まえ様々なことを考えましたが、突き詰めるとシンプルに以下の理由からMBAを志しました。

– キャリアチェンジ

理系の院卒、かつ非常に専門性が高くつぶしの利かない技術職に携わっていました(自社プロダクトに特化した知識が必要な傾向がある)。周囲の状況を踏まえても、今後のキャリアの幅が狭まっていることに危機感を感じ、よりビジネスサイドでの仕事やマネジメントに携わるにはMBAのようなキャリアの起爆剤が必要不可欠だと考えました。

– グローバル経験

所属していた外資系企業での業務や様々な機会をとおし、グローバルでの日本のプレゼンスの低下と、語学力を含むグローバル経験の少なさによる能力不足を自覚しており、今後の自身の人材価値に危機感を感じていました。そこで、グローバル経験や多様な環境で物事を進める経験をまるっと得られるMBAが自身にとってベストと結論づけました。

– 憧れ

高校生の頃リーマンショックが話題になった際、MBAを持つ人々が世の中に大きな影響を与えていると聞き、漠然とした憧れからいつか行きたい!と思っていました。時が経つのは早いもので、二十代も後半に差し掛かり、夢を叶えるのは今が最後のチャンスと考え、現在の自身の置かれた状況も鑑みて受験を決意しました。

Why HKUST

HKUSTを第一志望とした理由は主に以下の3つです。

– アジアとテクノロジービジネス

自身のバックグランドからテクノロジーに関するビジネスには感心が強く、また既にビジネスを考える上で避けられない中国を含むアジア市場にも興味がありました。HKUSTはFintech等の従来のFinanceへの強みを活かしてテクノロジービジネスにも力を入れており、かつ深センに近いロケーションからスタートアップに関する機会も充実していることから、自身の要望を満たせると考えました。

– グローバルでのネットワーク

意外に知られていませんが、香港のMBAは交換留学制度が非常に充実しており、プログラム中の数か月を欧米や他のアジアのビジネススクールで過ごすことができます。中でもHKUSTのプログラムは提携校の数、質ともに頭一つ抜けており、アジアにとどまらないネットワークを作るチャンスが得られると考えました。

– レピュテーション

MBAを検討する際に避けられないものの1つがランキングだと思います。個人的に過度に意識する必要はないと思いますが、ポストMBAへの影響が大きい以上、ある程度考慮する必要があると考えています。その点、HKUKSTは継続してFinancial TimesでTop15内をキープしており、Kelloggと提携したEMBAとともにグローバルでの知名度も確立されているため申し分ないと思います。

受験準備

スケジュール

英語は緩く勉強していたものの、実質準備は4ヶ月の超短期決戦でした。かなりレアケースかと思いますので、あまり参考にならないかもしれません。勝因は、スコアは最低限で乗り切りつつ、エッセイをしっかり作り込み、ビジットにて積極的にアピールしたことだと考えています。受験をご検討の際は可能な限り早く準備をはじめ、なるべく若いうちに留学することをお勧めします。

2016年11月中旬頃

社会人2年目で仕事にも慣れてきたため、ちゃんとIELTSの勉強を始める。この時点ではMBAはいつか行きたいなぁ程度の気持ち

2017年5月 IELTS 6.0

2017年9月 IELTS 6.5

その後、多忙になりあまり勉強せず

2017年12月

MBA受験を決意、香港御三家HKUST、HKU、CUHKを今年度受けることに決める

2018年1月 CUHK 2ndラウンド出願

香港にキャンパスビジットして3校を訪問、同時に CUHK のインタビューを急遽受ける

GRE 初受験

2018年2月 HKU 2ndラウンド出願

CUHK条件付き合格 (GRE再受験)

HKUインタビュー、条件付き合格 (GMAT受験、IELTS再受験)

HKUST 3rdラウンド出願

2018年3月

CUHKでGRE再受験前に検討の結果既存スコアで合格

HKUでGMATのみ受け付けるとのことだったが、GRE既存スコア検討の結果合格 (香港・中国コースのみ、ロンドン、NYコースは引き続き条件付き)

HKUSTインタビュー2回(アドミッション、在校生)

GRE 2回目受験、GMAT初受験

2018年4月

HKUST 合格

英語のスコアメイク

上記の通り、本格的な受験を決断する前から少しずつ取り組んでいました。時間的な制約からOverall 6.5で戦うことを決めたため7.0は取っていません。はじめに新宿のLINGO L.L.C.という予備校に3ヶ月程度通い、その後は独学です。LINGOで教わった勉強法に則り、ひたすら公式問題集を解きました。

GMAT/GREのスコアメイク

HKUが当初GMATしか受け付けていなかったため仕方なく受験しましたが、基本的にGREで受ける戦略でした。(なぜかHKUは受験後半にGREを受け入れてくれました。) 現在は多くの学校でGREも受け付けていると思います。Mathが明らかにGREの方が楽なため、GMATを始める前にGREの受け入れ可否をご確認いただくことをお勧めします。対策としては、基本的にオフィシャルガイドと模試を繰り返しました。私は時間も十分に割けず満足なスコアは取れていないため、諸先輩方の過去の体験記を参考に早めの対策を強くお勧めします。

最後に

MBA受験は人生において最も大きな決断の一つになると思います。私自身、実際に留学を決めるまで、自分で本当にやっていけるのかという不安はもちろん、資金面や今後のキャリアも含め、とても悩みました。しかし、一度きりの人生なので、少しでも興味を持って新しい世界に飛び込んでみたいと感じたのであれば、是非その気持ちを信じて挑戦していただきたいと思っています。HKUSTでは必ず想像以上に充実した毎日が待っているはずです。HKUSTへの受験に関して私にお手伝いできることがあれば、是非お気軽にご連絡いただければと思います。